耳納連山の麓という言葉がぴったりの自然豊かな山苞の道。
ところどころに道案内してくれる小さな看板に励まされながら、山辺の細道をぐんぐん登っていくと、ウッディーで趣のある建物が。

山の上の花屋「bezaleel（ベザレル）」だ。

四季を感じさせてくれる木々に囲まれ、うきは市内を一望できる絶景が目の前に広がる。ここは喧騒から隔離された時間がゆるりと流れる別格の場所。

扉を開けると、広々とした空間づかいが贅沢な店内に、たくさんの花やリース、絵画などが並んでいる。

「自然の中にあるから、特別な花屋に来た感じでしょ」とフラワーアーティスト・杉聡彦さんがにっこり。彼のフィルターを通り抜け表現されるフラワーアレンジメントは、なんといってもアンティーク調の色使いが特徴。トーンが落ちた渋めのテイスト、色艶のある寒色系が独特の風合いを醸し出している。
これまでの経験と感性が織りなす配色のバランスは見事なもの。それらに魅せられて一人またひとりとお客さんが店を訪れる。

お客様のご要望に寄せながら作るギフト用の花束やアレンジメント、ブライダルブーケ、スタンドフラワーなども手掛け「フラワー教室」も定期的に開催。

花を通じて人と繋がることができるこの仕事に誇りをもっていると話す杉さんが、即興で作る姿はやっぱり楽しそう。

そこにあるだけで、心を豊かにしてくれる花々。贈る人も贈られる人も惹きつけられる魅力が「ベザレル」にはある。
さぁ、山の上の花屋さんへ出掛けてみませんか。