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泊まれる100年古民家「虎屋」で過ごす、心穏やかな唯一無二の時間
泊まれる100年古民家「町家宿 以久波(いくは)」の別邸としてオープンした「虎屋」。
「筑後吉井重要伝統的建造物群保存地区」の一角にあり、そばには心地良い水音が響く災除川が流れている。明治3(1870)年に建てられ、大正・昭和・平成・令和と移り行く時代を重ねる白漆喰の建物が風趣を醸す。国道から少し離れたこの界隈は、町の喧騒を避けて過ごすにはうってつけの場所。
暖簾をくぐれば、太い梁がふんだんに使われた、築150有余年を感じさせない風格のある佇まい。家具や調度品もそのまま配され、昔ながらの設えを残した改修が施されている。当時の栄華ぶりを今も物語る商家を、ゲストハウスとして利用できるとは何とも贅沢な過ごし方。
建築の特性を活かし、滞在しやすいよう手が加えられた4部屋は、白壁通りのメインストリートに面する部屋や川のせせらぎが心地良い部屋など、趣が随所に感じられる雅びな仕様に。
共有ラウンジや共有リビングルームもあり、広々とした空間を贅沢に堪能できる一棟貸しプランも人気。
「虎屋」には、決して外からは想像できないであろう、優美な庭園が広がっている。夏は青もみじを、秋になれば赤もみじを愛でることができ、移り行く季節を感じられるのも「虎屋」の魅力だ。大広間に腰を下ろし、絵になる情景を眺めながら心静かに感性を癒すのも一興。
静謐な風景がここにはある。
土曜・日曜には、ソフトクリームや抹茶セット(抹茶・和菓子)を販売。館内には鶏めしが供される古民家ごはん舎「庵鈴亭」もオープン。
「虎屋」は宿泊の他にも楽しみ方がいろいろ。
150年の月日に想いを馳せ、情緒あるうきは散策を楽しんでみてはいかが。
以久波別邸 虎屋
うきは市吉井町1128
https://www.guesthouse-toraya.com/
TEL0943-73-7744
営業時間 8:00〜20:00、【チェックイン】15:00~18:00、【チェックアウト】10:00
定休日 年中無休
- 駐車場:有(うきは市営駐車場(うきは市文化会館))
※掲載内容は公開時の情報です。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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ふくずし
うきはの「ふくずし」は、肩肘を張らずに来店できる気軽さがいい。敷居が高いと思われている寿司屋の概念を、ガラリと変えてくれる良心的な価格も魅力の一つ。
写真は、にぎりやちらし寿司、茶碗蒸し、すまし汁、野菜サラダがセットになったランチ限定「しらかべ定食」。代々魚屋を営んでいたという、魚を知り尽くす大将が仕入れる新鮮なネタがシャリの上で華やいでいる♪
つけ場に立ち、柔らかな手のひらで小気味良く握られたシャリは、周りがしっかりとして中身はフワッ。粒立ちが良く、口の中に入れるとほろりと崩れる。甘めに仕上げた、いい塩梅のすし酢と、しっとりしたネタがしみじみ美味い。
鰹節や北海道羅臼産昆布から丁寧にひいた出汁を使った茶碗蒸し、さらに鯛の旨みがたっぷりと滲み出た上品なすまし汁も安定の美味さだ。この他、巻き寿司、箱寿司、刺身、一品料理に至るまで味わえる。
15歳から寿司一筋51年という、大将・江副吉法さん。
「シャリ炊き3年、合わせ5年、握り一生」と言われているように、寿司職人の道は険しい。「同じ寿司屋での修業では頭打ちになる」と、博多・岡山・大阪・北九州で研鑽を積んだと聞き「ふくずし」の旨さの理由が腑に落ちた。
「寿司を通して沢山の人たちと縁が繋がる。これは回転寿司では決して味わえない」と大将。
「うちはうきはで2番目に美味しい寿司屋」と自ら称するその心を聞くと「やっぱり家庭の味が一番だから、うちは2番目さっ」
八女・玉露の粉茶でホッ。
最後のお茶まで奥ゆかしく、至福のひととき。回転寿司もいいけれど、大将が心を込めて握る寿司はまた格別の味。- 営業時間
- 11:00~22:00
- 定休日
- 不定休
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四月の魚
静かな路地に佇む「四月の魚」。
ここはワイヤーアート作家・関昌生さんのアトリエ&ギャラリーです。
昭和30年代の歯科医院をフルリノベーションした白亜の建物が、昭和の雰囲気をじんわりと醸し出しています。
「キィーーー」と扉を開けて店内へ。極めてシンプルな内装が心地よい。
柔らかな光が差し込むギャラリーには、関さんのワイヤーアート作品をはじめ、親交ある作家さんの作品や海外の雑貨が並んでいます。
ペンチの先でワイヤーを曲げ、カタチを生み出していく繊細な手仕事。針金自体は加工しやすいけれど、力の入れ具合は難しいところ。関さんの絶妙な力加減によって、ワイヤーはさまざまな作品に変化していきます。
クリンとした愛くるしい目や尻尾の丸みなど、一本のワイヤーから生み出されるフォルムに心が射抜かれてしまう可愛さ♡壁にかけたりテーブルに置いたりと楽しみ方はいろいろ。光の当たり具合によって影の現れ方が異なるのも魅力の一つ。
関さんの作品は、全国各地のギャラリーや美術館にも出展されています。
一本の線から生まれる立体の世界。生活必需品ではないけれど、でも、あったら楽しいなぁ。
そこにあるだけで思わずにっこり。
豊かな表情を見せるワイヤーアートの作品は心を癒してくれる特別な存在。
一本の線によって繰り広げられる、心ときめく立体アートの魅力にあなたも触れてみませんか。- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 木曜、第1・第3水曜
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蛭子町珈琲店
白壁通りのその先から、何やら香ばしいいい香り。白い暖簾が掲げられたそこは、挽きたて珈琲をネルドリップの一杯立てで提供してくれる「蛭子町珈琲店」だ。
往時をしのばせる、築140年の佇まいが白壁の町並みにしっくりと馴染んでいる。引戸を引いて店内へ足を踏み入れると、一変してジャズが流れる小粋な空間。3席のカウンターとテーブルが配され、店奥にはクラシカルでレトロな雰囲気の一室も用意されている。
シャラシャラシャラ〜♪
コーヒーミルに豆が滑り込んでいく音が響き渡り、続けてゴリゴリゴリ…。
店内はたちまち珈琲の香りで包み込まれていく。
一滴一滴ネルに優しく湯を落としていくマスター・岩元亮五さん。
ネルドリップした珈琲の柔らかでなめらかな飲み心地が好きだという。フィルターで味に違いが生まれるとは、奥深き珈琲の世界。
厳選した生豆を仕入れ、個性が引き出せるよう店内に据えられている焙煎機で焙煎している。
単一銘柄のほか、苦味や酸味、甘味、深みなど個々の特徴を持ち合わせた「下町ブレンド」「町ブレンド」「横丁ブレンド」も人気。好みを伝えればおすすめをいくつか提案してくれるのも嬉しい。
じつは店名「蛭子町珈琲店」は、岩元さんのお父様が名付けてくれたという。店のある場所は「蛭子町」という小字名がついているそうで、町に馴染むよう、そして町の人々に馴染んでいただけるようにとの想いが、その名に込められている。今では観光で訪れる方をはじめ、近隣の皆さんもふらりと立ち寄る憩いの珈琲店として親しまれる存在に。
「かしこまらないで気軽に来てもらえれば。うちは野良着でも大丈夫な珈琲店ですから(笑)」
付かず離れず、程よく寄り添ってくれる岩元さんの人柄に惹かれる人が多いのもうなずける。居合わせた初対面のお客さんとも自然に会話が始まることもしばしば。
うきはという町の温かさや人の温もりで、一杯の珈琲の味がより一層美味しく感じるのは気のせいではない。
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 月曜・火曜
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青花 ステンドグラス 立丁尾花
築150有余年の時を重ねた古民家の扉を開くと、照明が絞られたギャラリーにやさしく灯るステンドグラスのランプ。
ここはうきは市出身のステンドグラス作家・尾花光昭さんの工房「立丁尾花(たてちょうおばな)」だ。
「暮らしの中に気軽に取り入れてほしい」と、1階ギャラリーにはステンドグラスをはじめ、ランプやタイル、箸置き、アクセサリーなどが展示されている。
幻想的な作品や思わずクスッと笑みがこぼれる遊び心があるものまで、時間を忘れ見惚れてしまうほど。
季節に応じてギャラリーが模様替えするため、訪れるたびに新たな出会いがある。
欧州へと渡り、絵付技術を学んだ尾花さんは、ステンドグラスを制作して40年以上だそう。帰国後は日本の暮らしに溶け込み、四季の移ろいを感じられる作品づくりに邁進する日々。描いては焼き、描いては焼きを何度も繰り返すことで味わい深い色合いが生まれるという。
独特な感性を宿らせ、一筆ごとに描かれる繊細な絵柄は、ランプの柔らかな光によって美しくその姿を浮かび上がらせる。
欧州で学んだ伝統的な技法を元に、和や李朝の手法を取り入れたオリジナルのステンドグラス“青花ステンドグラス”の制作も手がけている。特筆すべきは、陶器の“青”と一体化して見えるよう絵付をするという独自の技術だ。
あえて吹き墨をして古さを出し、和紙の風合いを醸し出すそうで、見れば見るほどその繊細さに心酔。
日々の暮らしに彩りを添える作品との出会い。
ノスタルジックな灯りに誘われて、今日もひとり、またひとりとギャラリーの扉を開く。
- 営業時間
- 10:00〜17:00 (昼休み 12:00〜13:00)※季節によって変動
- 定休日
- 火曜