青花 ステンドグラス 立丁尾花
築150有余年の時を重ねた古民家の扉を開くと、照明が絞られたギャラリーにやさしく灯るステンドグラスのランプ。
ここはうきは市出身のステンドグラス作家・尾花光昭さんの工房「立丁尾花(たてちょうおばな)」だ。
「暮らしの中に気軽に取り入れてほしい」と、1階ギャラリーにはステンドグラスをはじめ、ランプやタイル、箸置き、アクセサリーなどが展示されている。
幻想的な作品や思わずクスッと笑みがこぼれる遊び心があるものまで、時間を忘れ見惚れてしまうほど。
季節に応じてギャラリーが模様替えするため、訪れるたびに新たな出会いがある。
欧州へと渡り、絵付技術を学んだ尾花さんは、ステンドグラスを制作して40年以上だそう。帰国後は日本の暮らしに溶け込み、四季の移ろいを感じられる作品づくりに邁進する日々。描いては焼き、描いては焼きを何度も繰り返すことで味わい深い色合いが生まれるという。
独特な感性を宿らせ、一筆ごとに描かれる繊細な絵柄は、ランプの柔らかな光によって美しくその姿を浮かび上がらせる。
欧州で学んだ伝統的な技法を元に、和や李朝の手法を取り入れたオリジナルのステンドグラス“青花ステンドグラス”の制作も手がけている。特筆すべきは、陶器の“青”と一体化して見えるよう絵付をするという独自の技術だ。
あえて吹き墨をして古さを出し、和紙の風合いを醸し出すそうで、見れば見るほどその繊細さに心酔。
日々の暮らしに彩りを添える作品との出会い。
ノスタルジックな灯りに誘われて、今日もひとり、またひとりとギャラリーの扉を開く。
- 営業時間
- 10:00〜17:00 (昼休み 12:00〜13:00)※季節によって変動
- 定休日
- 火曜