- み る
- うきは市
- 居蔵の館
細部にまでこだわった重厚な建築が見どころ 明治・大正の残り香を感じる「居蔵の館」
この「居蔵の館」は、明治末期に建てられ、大正初期に改築されたもので、製蝋業(せいろうぎょう)で財をなした大地主の店舗兼住居でした。
官舎であった鏡田屋敷に比べ、豪商の家であったこの建物は、土蔵(くら)造りのなかでも、完成度の高い代表的な居蔵家(いぐらや)のひとつで、匠の技が見えるドーム型天井をもつ浴室や、神棚の間の吹き抜けなど、贅沢な作りが往時(おうじ)の暮らしを偲(しの)ばせます。
道路に面した主屋を見ると、壁はもちろん、瓦屋根・軒の裏まで漆喰(しっくい)で塗り込められ、2階の窓は鉄製の扉によって覆われ、2階の屋根の下には「うだつ」と呼ばれる壁もあるなど、外部から延焼しにくい構造も見どころです。
- 駐車場:有(近隣市営P)
- 入場料:無料
※掲載内容は公開時の情報です。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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青花 ステンドグラス 立丁尾花
築150有余年の時を重ねた古民家の扉を開くと、照明が絞られたギャラリーにやさしく灯るステンドグラスのランプ。
ここはうきは市出身のステンドグラス作家・尾花光昭さんの工房「立丁尾花(たてちょうおばな)」だ。
「暮らしの中に気軽に取り入れてほしい」と、1階ギャラリーにはステンドグラスをはじめ、ランプやタイル、箸置き、アクセサリーなどが展示されている。
幻想的な作品や思わずクスッと笑みがこぼれる遊び心があるものまで、時間を忘れ見惚れてしまうほど。
季節に応じてギャラリーが模様替えするため、訪れるたびに新たな出会いがある。
欧州へと渡り、絵付技術を学んだ尾花さんは、ステンドグラスを制作して40年以上だそう。帰国後は日本の暮らしに溶け込み、四季の移ろいを感じられる作品づくりに邁進する日々。描いては焼き、描いては焼きを何度も繰り返すことで味わい深い色合いが生まれるという。
独特な感性を宿らせ、一筆ごとに描かれる繊細な絵柄は、ランプの柔らかな光によって美しくその姿を浮かび上がらせる。
欧州で学んだ伝統的な技法を元に、和や李朝の手法を取り入れたオリジナルのステンドグラス“青花ステンドグラス”の制作も手がけている。特筆すべきは、陶器の“青”と一体化して見えるよう絵付をするという独自の技術だ。
あえて吹き墨をして古さを出し、和紙の風合いを醸し出すそうで、見れば見るほどその繊細さに心酔。
日々の暮らしに彩りを添える作品との出会い。
ノスタルジックな灯りに誘われて、今日もひとり、またひとりとギャラリーの扉を開く。
- 営業時間
- 10:00〜17:00 (昼休み 12:00〜13:00)※季節によって変動
- 定休日
- 火曜
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蛭子町珈琲店
白壁通りのその先から、何やら香ばしいいい香り。白い暖簾が掲げられたそこは、挽きたて珈琲をネルドリップの一杯立てで提供してくれる「蛭子町珈琲店」だ。
往時をしのばせる、築140年の佇まいが白壁の町並みにしっくりと馴染んでいる。引戸を引いて店内へ足を踏み入れると、一変してジャズが流れる小粋な空間。3席のカウンターとテーブルが配され、店奥にはクラシカルでレトロな雰囲気の一室も用意されている。
シャラシャラシャラ〜♪
コーヒーミルに豆が滑り込んでいく音が響き渡り、続けてゴリゴリゴリ…。
店内はたちまち珈琲の香りで包み込まれていく。
一滴一滴ネルに優しく湯を落としていくマスター・岩元亮五さん。
ネルドリップした珈琲の柔らかでなめらかな飲み心地が好きだという。フィルターで味に違いが生まれるとは、奥深き珈琲の世界。
厳選した生豆を仕入れ、個性が引き出せるよう店内に据えられている焙煎機で焙煎している。
単一銘柄のほか、苦味や酸味、甘味、深みなど個々の特徴を持ち合わせた「下町ブレンド」「町ブレンド」「横丁ブレンド」も人気。好みを伝えればおすすめをいくつか提案してくれるのも嬉しい。
じつは店名「蛭子町珈琲店」は、岩元さんのお父様が名付けてくれたという。店のある場所は「蛭子町」という小字名がついているそうで、町に馴染むよう、そして町の人々に馴染んでいただけるようにとの想いが、その名に込められている。今では観光で訪れる方をはじめ、近隣の皆さんもふらりと立ち寄る憩いの珈琲店として親しまれる存在に。
「かしこまらないで気軽に来てもらえれば。うちは野良着でも大丈夫な珈琲店ですから(笑)」
付かず離れず、程よく寄り添ってくれる岩元さんの人柄に惹かれる人が多いのもうなずける。居合わせた初対面のお客さんとも自然に会話が始まることもしばしば。
うきはという町の温かさや人の温もりで、一杯の珈琲の味がより一層美味しく感じるのは気のせいではない。
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 月曜・火曜
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林肥料店
昔の風情を色濃く残し、懐かしい感覚を呼び戻してくれるかのような店構え。1868(明治元)年の創業当時を彷彿とさせるホーロー看板が「林肥料店」の歴史を物語っています。
店内の設えは初代の時代から変わらぬまま。大きな古時計が時を刻み続ける姿が印象的。
現在は、米や麦、果樹、野菜、花などの肥料や土づくりのための土壌改良剤を扱い、また創業以来、日本で初めて人造肥料を作った多木肥料(現在:多木化学株式会社)の特約店として、農業を下支えする存在に。
特筆すべきは、4代目・林訓生(はやしくにき)さんの農業・肥料に込める想い。
「知識があっても経験がなければ、最適な肥料は提案できない」と、自ら田を耕し、肥料の量やタイミングを実証しながら米作りを行っているという。経験から裏打ちされた提案には揺るぎがなく、今では多くの農家さんが信頼を寄せています。
米作りの経験とたゆまぬ探究心から誕生した米「はやし米(はやしらいす)」。一度聞いたら忘れられないユニークなネーミング!
ミネラル分を多く含む伏流水と、筑後川によって形成された豊饒な大地で育つ「はやし米」は、田植え後に除草剤や農薬を一切使わない。そのため、せっせと人力で草取りをしているそう。
安全性を重視した生産管理を行い、愛情をたっぷり注いで育てた安心米は、米に負担がかからない方法で精米しているとあって、白度が高いのが特徴。
艶やかな見た目に粒立ちの良さ、そしてふっくらもっちり♡甘みの余韻に心が満たされる美味しさです。
うきは市吉井町の千年エリアで育てているオリジナルブランド米「千年米(ちとせまい)」もありますよ。
なんとお店には昭和38年に製造された「ダイハツ」オート三輪が格納されています。今だ現役で公道を走る姿は道行く人の注目の的。
「両親がこの車で肥料を配達しながら、懸命に自分たちきょうだいを育ててくれたので、どうしても手放せないんだ。今ではこのオート三輪はいい相棒さ」
林さんが育てる安心・安全な米は店内で購入可能。美味しい作物を食べることができる幸せ。そこには育てる人の想いがあってこそ。
さあ、じっくりと噛み締めながら、うきはの米を味わってみてはいかがですか。- 営業時間
- 7:30〜19:00 ※おひなさまめぐり期間中はこの限りではありません
- 定休日
- 不定休
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菊竹六皷記念館
菊竹 六皷(きくたけ ろっこ)は、5・15事件における少数軍人による暴虐に対し、痛烈な軍部批判を行った吉井町出身のジャーナリストです。菊竹六皷記念館は、氏の功績をたたえ、菊竹六皷の遺品及び記録を後世に伝える記念館です。菊竹六皷のジャーナリスト精神は、吉井町出身の鳥越俊太郎へと受け継がれているのかもしれません。
- 営業時間
- 見学時間 9:00~16:30 利用時間 9:00~22:00まで(入館無料)