
かう
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豚足 かっちゃん
「日々勉強。今も研鑽を重ねているよ」
そう話すのは「豚足 かっちゃん」こと、店主の堀江克哉さん。
防腐剤を一切使用せず、体にやさしい味わいが人気を呼ぶ「豚足持ち帰り専門店」だ。
品質に納得した国産豚の豚足のみを仕入れ、毎日一つひとつ手づくりにこだわっている。
「かっちゃん」の豚足づくりは丁寧な下処理から始まる。独特な臭みが苦手な人でも、美味しく食べられるように手間を惜しまない。
シワを伸ばしながら小さな毛に至るまでキレイに焼きさり、四面を均一に炙っていく細かな作業ぶり。仕上がりの味が大きく左右する重要なパートだそうで、気が抜けないという。
炙った後は、余分な脂を落とために大きな寸胴で約5時間かけて炊き上げる。豚足づくりは繊細な感覚を要する職人技が求められるのは言うまでもない。
長時間かけて仕込んだ後は、特製スパイスで味付けをし、真空パック。
このように手間をかけた分、豚足が“美味しさ”で応えてくれるというわけだ。
持ち帰ってすぐに食べたい方は、お店で焼いてくれますよ(焼き時間は15分〜20分)。
皮がカリッと中身はトロッ。箸でほぐせる柔らかさ。何より臭みがなく食べやすいのが◎。
「かっちゃん」の豚足と並んでおすすめしたいのが、一頭から一個しかとれないという希少部位、豚の喉なんこつを使った「なんこつちゃん」。塩みが柔らかく、小気味よいコリコリとした食感がクセになる逸品。
遠方のため来店が難しい方には、通販サイトでのお取り寄せも可能。
「皆さんに喜ばれているこの豚足を受け継いでいきたい」と、娘・麻衣さん。今では焼きの技術を習得し、支える存在に。
店の扉を開ければ「いらっしゃいませ!」と笑顔が飛び込んでくる。
美味しさもさることながら、店主や奥さん、娘さんの明るい人柄がこの店の人気の理由だろう。やさしさも染み込んだ「かっちゃん」の豚足は一度食べたらリピート必至!満足度もひとしおだ。
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 火曜
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梅廼家醸造場
「梅廼家醸造場」は明治26年に創業し、うきはの人々の食を下支えしてきた歴史ある醤油屋。
「よしい醤油うめのや」と描かれた店頭の大きな木樽がお出迎え。白壁通りに佇む築150有余年の建物が、老舗の貫禄を醸し出しています。
醸造所の扉を開けた瞬間、鼻腔を駆け抜ける芳醇な香り。その熟成香に懐かしさを感じ、思わず和食が恋しくなる。
「うめのや」では独自の“寝かせ”製法により、1〜2ヵ月間熟成させてから醤油を詰めるそう。1本ずつ手作業で瓶詰め、ボトル詰めを行い、ラベルも1枚1枚丁寧に手貼り。
醤油づくりの源は「水」。
耳納連山と筑後川によって育まれる“恵水”によって、現在用途に応じた全6種類の醤油を醸造しています。
中でも、看板人気商品は濃厚万能醤油「寿(ことぶき)」。
“きあげ”という大豆を絞ったものに塩水を加えず、もろみの塩分だけで醸造するため、とがりのない味が特徴。
本来大豆が持っている旨みをダイレクトに感じ、雑味もない。熟成によって丸みのある柔らかな味に変化するとは、じつに奥深き醤油の世界。
まずは豆腐に垂らしたり、卵かけご飯でどうぞ♪
現在6代目となる社長・正木佳奈子さんは、先代が亡き後、代々作り伝えてきた醤油を絶やすまいと、受け継ぐ決意を固めたそう。長い年月をかけて、お客様と築き上げてきた信頼と期待を裏切るわけにはいかない。続けなければという使命感だけでここまで頑張ってきたという。
今では先代の醤油づくりの信念を継承し、息子さんと共に醤油づくりに励んでいます。
お店には給食用の醤油を納品している小学校から届いた「ありがとう」の色紙が。
長い歴史で培われた自慢の味は、脈々と「まごころ」と「感謝」で受け継がれています。
親子で紡ぎはじめた老舗の醤油醸造所「うめのや」。
130年経っても変わらない美味しさを全国へ発信し続けています。
(注文は電話・FAXの他「道の駅うきは」「耳納の里」でも購入可能)- 営業時間
- 9:00~17:00
- 定休日
- 不定休
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暴食の果実
うきはのフルーツ生産農家と「石橋餅加工所」がコラボして創る和菓子のお店「暴食の果実」。
上品に桐の箱に並べられた愛らしい和菓子が店頭に並び、黒を基調とした和モダンでスタイリッシュな店内は、細部にまでこだわった造り。シンプルゆえに和菓子の美しさが際立つ設えになっています。
大福の要となるもち米は、粘りとコシのある佐賀県産「肥よくもち米」を使用。
オートメーション化された機械で蒸し上げる方法とは異なり、人の目で蒸気の出具合を確認、見極めながら絶妙なタイミングで蒸し上げる、創業53年来の製法でつくられています。この蒸し加減が餅の味を大きく左右するそうで、代々石橋餅加工所に受け継がれている職人技。
うきは特産の旬の果物を優しく包み込んだ「フルーツ大福」は、上品な白餡が季節のフルーツの存在感を見事に引き立てています。
希少な国産よもぎが使われ、自然の香りと風味を存分に味わうことができる「よもぎ大福」や、見た目にも可愛いカラフルな餡花が咲く「創作団子」は、もち米を独自ブレンドしているため、もっちりとコシのある食感♪
今回、新たに「わらび大福」が仲間入りしましたよ!
餅加工所で本わらび粉を一から練り上げ、極限まで柔らかさを引き出しているため、口に入れた途端にとろける滑らかさ!北海道産大納言を使った粒餡を丁寧に包み込んだオーソドックスなものから、抹茶尽くしの「わらび大福」などもあり、レパートリーも豊富で選べる楽しみがあリます。
どの和菓子も最高で最上質な味♡
店内にはイートインスペースがあり、コンセントも完備されている配慮が嬉しいですね。
和菓子業界を盛り上げたい!和菓子をもっと発信していきたい!という思いでスタートした「暴食の果実」。
「どこのお店にもない、ありそうでない和菓子をお客様にはぜひ召し上がって頂き、新たな発見・魅力を感じて頂ければ」
向上心旺盛で発想力豊かな若き青年・石橋英哲さんが繰り広げる和菓子の新スタイル。これまでの概念を変える和菓子プロジェクトがいよいよ本格始動!長年親しまれてきた「石橋餅加工所」の変わらぬ美味しさが、新たな和菓子へと進化を続け、次々と私たちを楽しませてくれます♪- 営業時間
- 11:00〜18:00
- 定休日
- 第2火曜日、水曜日
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李椿
月に数日だけ、白壁通りにひっそりオープンする「李椿(リチュン)」。陶芸家・高木剛さんのギャラリー(展示室)だ。吸い込まれるように扉を開ければ、素朴な風合いが心地よい空間。小さなガレージを改装したという店内には、彼の穏やかな人柄が滲み出た数十点の器が展示されている。
鹿児島県出身の高木さんは、高校卒業後、東京で働いていたギャラリーで、山梨県の陶芸家の作品に魅せられ弟子入り。約3年の厳しい修業を経て独立した。
東京や京都で作陶したのち、縁があってうきは市に移住。現在は、うきはの山の窯場に薪窯と灯油窯を構え「揺らぎ、柔らかさ、繊細さを表現したい」と、足で蹴って回す「蹴ろくろ」で作陶している。
韓国の古陶磁が好きな高木さんは、李朝の焼物に惹かれ、現地で学びを深めたそう。実際に「李朝白磁」が生まれた土地の風土に触れ、陶工たちの技術を目の当たりにした貴重な経験は、その後の高木さんの作陶に大きな影響を及ぼしたという。現地で習得した技術を自分のフィルターに落とし込み、新たな作品を生み出す日々。
それが、代表作「高台皿」や粉引(こひき)技法を用いた器に現れている。
「作り手の心が映し出される器。だから信じている生き方や自分の気持ちに正直に向き合い、いつわりのない作品を作っていきたい」
日常使いできるシンプルな作品には、そういった高木さんの想いが込められている。
ギャラリーでは、奥様・瑞枝さんが小麦やライ麦から酵母をおこして手作りする、自家製酵母パン(カンパーニュなど)の販売も。
手にする人の心を和ませてくれる器「李椿窯」との出会い。
小さなギャラリーの次の開催日を心待ちにしたい。
- 営業時間
- 11:00〜17:00
- 定休日
- 不定休(インスタグラムをチェック)
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青花 ステンドグラス 立丁尾花
築150有余年の時を重ねた古民家の扉を開くと、照明が絞られたギャラリーにやさしく灯るステンドグラスのランプ。
ここはうきは市出身のステンドグラス作家・尾花光昭さんの工房「立丁尾花(たてちょうおばな)」だ。
「暮らしの中に気軽に取り入れてほしい」と、1階ギャラリーにはステンドグラスをはじめ、ランプやタイル、箸置き、アクセサリーなどが展示されている。
幻想的な作品や思わずクスッと笑みがこぼれる遊び心があるものまで、時間を忘れ見惚れてしまうほど。
季節に応じてギャラリーが模様替えするため、訪れるたびに新たな出会いがある。
欧州へと渡り、絵付技術を学んだ尾花さんは、ステンドグラスを制作して40年以上だそう。帰国後は日本の暮らしに溶け込み、四季の移ろいを感じられる作品づくりに邁進する日々。描いては焼き、描いては焼きを何度も繰り返すことで味わい深い色合いが生まれるという。
独特な感性を宿らせ、一筆ごとに描かれる繊細な絵柄は、ランプの柔らかな光によって美しくその姿を浮かび上がらせる。
欧州で学んだ伝統的な技法を元に、和や李朝の手法を取り入れたオリジナルのステンドグラス“青花ステンドグラス”の制作も手がけている。特筆すべきは、陶器の“青”と一体化して見えるよう絵付をするという独自の技術だ。
あえて吹き墨をして古さを出し、和紙の風合いを醸し出すそうで、見れば見るほどその繊細さに心酔。
日々の暮らしに彩りを添える作品との出会い。
ノスタルジックな灯りに誘われて、今日もひとり、またひとりとギャラリーの扉を開く。
- 営業時間
- 10:00〜17:00 (昼休み 12:00〜13:00)※季節によって変動
- 定休日
- 火曜
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Frisch
「フルーツジュース」とスイーツの移動販売店「Frisch(フリッシュ)」。
とってもお洒落に改良されたヴィンテージのフードトラックは、道の駅うきはやイベントなどで見かけることができます。
ドイツ語で「新鮮」という意味を持つ店名の由来通り、提供されるフルーツジュースには、ゴロゴロとしたみずみずしい果肉がたっぷり。小さなお子様にも安心して飲んでいただけるよう、ちょっとした一手間のエッセンスが加わった優しい甘さ。スーッと染み込んでいくような、まさにカラダが喜ぶ味です。
しかも「1杯で2度美味しい」がセールスポイント♪
キウイジュースには「練乳」、オレンジジュースには「グレープフルーツ」、バナナジュースには「チョコレート」といったスポイト入りソースが付いていて、味変を楽しめるユニークなアイデアが話題に。
口当たりがもっちりしたサンド用食パンと、良質な生乳を原料とした純生クリームをたっぷり使用した手作り「フルーツサンド」もおすすめ。
「美味しさを追求したらコストがかかり過ぎてしまいました……」と苦笑いの三善オーナー。それでも、美味しいものを味わっていただきたい思いが勝ります。
“食べる喜び・幸せを感じてほしい”
「地元うきはの生産者の皆さんが手塩にかけて育ててくださるから、美味しいジュースやスイーツをご提供することができます。食の大切さ・ありがたさ・喜び・幸せを感じながら、フルーツを通じてみんなが潤う取り組みを行っていきたい」
人懐っこい若きオーナー夫婦のまわりには自然とお客さんが集まってくる。「Frisch」のフルーツジュースは心とカラダを元気にしてくれる、ビタミン剤的存在。
今後、季節に応じて続々と期間限定メニューが登場予定!基本営業は土日のみ。営業日情報はインスタグラムに投稿されているので都度チェックしよう!- 営業時間
- 10:00〜17:00
- 定休日
- 平日(土日営業)
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観光会館 土蔵
2うきは市の観光情報の発信基地。
酒づくりが盛んだった吉井の酒蔵を改装した建物の中には、うきは観光みらいづくり公社の事務所とうきは市のゆるキャラ「うきぴー」の小物を取り揃えたうきぴーショップのほか、人気のどら焼き店 Qui-ti-co-co(キチココ)が営むカフェが併設されています。- 営業時間
- 9:00~17:00
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合は翌日)
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ギャラリー 光画堂
前衛美術集団「九州派」で活躍し、福岡県展などで受賞を重ねた、うきは市吉井町出身・尾花成春(おばなしげはる)の作品が常設されている「ギャラリー光画堂」。
「父親が生涯に渡って描き続けた作品をこのまま眠らせておくのはしのびない。自分の役目は『尾花成春』を皆さんに再評価していただき、後世に作品を残していく取り組みをしていくこと」
そう話すのは、オーナー・尾花基さん。ギャラリーには、父である『尾花成春』が70年以上にわたって描き溜めた、多くの作品が展示されています。
地元うきは市では、あまねく知れ渡っている尾花成春さん(1926年〜2016年)。
当時父親から買ってもらった油絵具が嬉しくて、絵画の魅力に惹き込まれたそう。16歳で初めて描いた絵は現存し、大切に保管されています。
亡くなる2016年まで絵を描き続けた彼の作品は、じつにアーティスティック。
ギャラリーに訪れた人々が決まって口にする「これらは本当に1人の作家さんが描かれたんですか!」
その言葉通り『尾花成春』の独創的な作品にただただ感嘆の声がもれる。
年代ごとにモチーフやタッチも変わリ、バリエーションの豊富さは観る人を瞬く間に魅了します。人によって捉え方が違うため、あれやこれやと想像するのも楽しいひととき。
ギャラリーでは、作品を観ながらをコーヒーなども飲めるようになっているため、寛ぎながらアートな時間を過ごすことができますよ。
通常は常設展として開放されていますが、予約をすれば「貸しギャラリー」として絵画や写真の個展、グループ展など幅広くご利用可能。
「アート好きが訪れる町になってほしい」と基さん。
「アートの町、うきは」
多くの人の心を惹きつける魅力がここにはあります。
さあ、心が揺さぶられる『尾花成春』の作品を鑑賞しに、次の休日はうきはを訪れてみま- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 火曜日、水曜日(不定休あり)
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梅原農園
国道210号線沿い・山春小学校前にある青緑色のちっちゃな建物。ここが完熟いちごやいちじくが美味しいと評判の「梅原農園・無人販売所」。
普通の無人販売所ではありませんよ。中を覗けば自動販売機がズラ〜りと並んでいます。
取材時はいちごのシーズン真っ只中。「梅原農園」の完熟いちごを求め、自動販売機の前には入れ替わり立ち替わり車が訪れる人気ぶり。
販売されているのは赤みが濃く、ツヤ感のある「おいCベリー」。数ある品種の中でもビタミンCを多く含み、味が濃厚で程よい甘酸っぱさが特徴。
新品種で注目されている「あまえくぼ」も販売されていますよ。こちらは大きな果実で、甘みが強く酸味がまろやか。
味に定評があるのは、甘さが十分に蓄えられた一番美味しいタイミングでちぎっているから。
しかも「梅原農園」のいちごは土耕・黒ぼく土栽培。この「黒ぼく土」は水はけが良く、保水性もあるため、土壌の栄養分を吸収しやすいんだとか。有機肥料や有機液肥を施し、出来るだけ農薬の散布回数を減らして、安心・安全ないちごづくりに取り組んでいます。
無人販売所といえども、直接農園に電話をすればギフト配送も対応してくれます。時にはパックの中に、イチゴの花がそっと添えられていることも。粋な心遣いが嬉しいですね。
「お客さんが美味しいな、また食べたいなと思っていただけるよう、これからも励んでいきたい」と話すのは梅原隆児さん。それをお隣で聞いていた奥様・美香さんの笑顔がとっても印象的。
微笑ましい二人が心を込めて栽培するいちごは、幸せの味♡
あなたも一粒いかがでしょう。
●完熟いちごの販売:12月〜5月頃
●完熟いちじくの販売:8月〜11月頃
*値段や種類は時期によって異なります。- 営業時間
- 自動販売機10:00〜19:00(売り切れ次第終了)お問合せなどは10:00〜17:00
- 定休日
- 不定休