本場の味を再現した手作り台湾伝統スイーツ「豆花（トウファ）」を提供している、東京・神田の「東京豆花工房」が、お客様に喜んでいただける台湾スイーツを提供したいと、うきはにオープンさせたのがココ「明星豆花（ミョウジョウマメハナ）」。

店があるのは、伝統的建造物群保存地区として知られるうきはの人気スポット、白壁通り。
時季になると入り口のキンモクセイの香りがふわりと漂い、古民家を改装した建物と一緒に、訪れる人をやさしく迎え入れてくれます。

あえて新しい素材やデザインは施さず、元々建物が持つ雰囲気や空気感を活かしてリノベーションされた店内。どこか懐かしく、ノスタルジック。それでいて居心地の良い空間が広がっています。

台湾では国民的スイーツとして愛される「豆花」。
日本の豆腐と見た目が似ていますが、甘藷澱粉（かんしょでんぷん）を加え、仕上げているのが特徴。

こちらの豆花が美味しいと言われている理由は大きく2つ。
1つは、豆花には欠かせない主原料『豆乳』の存在。

聞けば、車でほんの数分程度の場所にある老舗「古賀豆腐店」から届けられているそう。
名水のまちとして知られるうきはの水で作られた、出来立て熱々の無調整豆乳を使い、毎朝その日に提供する分だけ製造しています。作り置きは一切しないこだわりよう。
大豆の豊かな香りがふわりと抜ける、フレッシュな豆花を味わえますよ。

2つ目は、オーナー自ら台湾で豆花の作り方を修業し、その経験と知識が存分に活かされているから。
日本で入手できる材料では、台湾と同じレシピ通りに作っても上手くいかず、数百回に及ぶ試作を重ね、ようやく納得のいく豆花を完成させたそう。

吟味した食材と丁寧な手仕事の賜物です。

もちろん定番メニューは「トッピング豆花（トウファ）」。
豆花に、タピオカ、粉粿（フングイ）、ピーナッツ、小豆、白きくらげ、はとむぎ、緑豆、紫米といった、体が喜ぶ食材をトッピングでき、自分好みに仕上げることができます。
美容と健康に気をつけたい方にもおすすめの台湾スイーツ。

気になるシロップは、黒糖、素焚糖（すだきとう）、三温糖の3種を独自ブレンドし、コトコトと丁寧に温めて作られています。最後の一滴までいただけるやさしい甘みに仕立てられていますよ。

取材時は冬季限定の「満Q豆花（マンキュウトウファ）」がメニューに。
芋圓、白玉、粉粿など、台湾で親しまれるモチモチ“QQ食感”の具材がたっぷり。

カラフルな見た目が可愛い「芋圓」は、紫芋、さつま芋、タロイモ、ヨモギなどを練り込んだポピュラーな台湾のお団子。
芋を蒸し、丁寧に裏ごしして一つひとつ作られているため、モッチモチの食感と弾力、そして滑らかさが秀逸！満足感を味わえることうけあいです。

数あるドリンクメニューの中でも、スタッフ一押しは「タロイモミルク」。
飲み進めるほどに、ねっとりした口当たりのタロイモとミルクの味が重なり、思わず笑みがこぼれる至福の時間♡

このほか、黒糖ミルクティー、鉄観音ミルクティー、台湾産蜜香紅茶、台湾産焙煎烏龍茶などもあり、店内メニューはすべてテイクアウトOK。

『リスペクトTAIWAN＆JAPANプライド』をスローガンに掲げ、本場の台湾の味を再現することを大事にしているという田邊オーナー。

「ただの表面的なコピー商品ではなく台湾人が食べても美味しいと言われる豆花を作りたい。そして、“うきはの甘味処”として、地域の人も観光客にも気軽に利用していただき、食べて楽しい気持ちになってもらえたら」

そう語るオーナーの言葉通り、「明星豆花」には手作りの温かさと本場の誠実な味わいが息づいています。

さぁ、うきはの小さな台湾「明星豆花」で、選ぶ楽しさ、こだわりのトッピング、そして味わう喜びを。